筆跡診断とは、書き文字に表れる癖からその人の性格や行動傾向を診断するものです。決して字の上手下手を診断するものではありません。

また、同一人物の筆跡かどうかを鑑定する筆跡鑑定とは異なります。

  1. 筆跡にあらわれる性格とは
  2. 他の性格診断との違い
  3. 上手な字よりも自分らしい字
  4. 筆跡が変わると性格も変わる?

 

1.筆跡に表れる性格とは

手紙や書類などで知り合いの人の字を見てみましょう。

「ああ、この字はあの人らしいな」と思うこともあれば、「あれ?イメージと違った字だな」と思うこともあるでしょう。

人の性格は、その人間関係や立場によって、見え方が異なるものです。友人から見ると、楽しくて気前がいい性格でも、家族からは、お調子者で浪費家と見られているかもしれません。

また、自分自身が思っている性格と他人から思われている性格にギャップを感じている人もいるのではないでしょうか。

筆跡には、誰かの目を通した性格ではなく、その人自身が持っている個性や行動傾向が表れます。

それは、書いた本人も気づいていない部分かもしれません。筆跡からありのままの自分を見直してみませんか。

 

2.他の性格診断との違い

いわゆる性格診断や性格テストといわれるもので最もなじみがあるものとして質問紙形式のものがあります。

「あなたは、○○ですか?」といった質問にイエスやノーなどで答えるタイプのものです。雑誌などに掲載されている簡単な性格テストを試したことのある人も多いと思います。

このタイプの性格テストは、簡単な質問に答えるだけで、自分の性格や特徴をつかむことができますが、自分の性格を自分で判断して答えるため、回答する本人が自分の性格を客観視できなていなかったり、望ましい性格を回答したりすると、妥当な診断結果が出ないという欠点があります。

しかし、筆跡診断では、字を書くという日常的な行為から性格を診断するため、本人が自分の性格をどうとらえているかは影響しにくいといえます。

 

3.上手な字より自分らしい字

日本では、きれいな字を書くことは大人のマナーと考える人も多く、もっと上手に字を書きたいと思っている人もいることでしょう。

字を書くという行為が単なるテクニックなら、みんな学校で習ったお手本のような字を書くはずですが、実際はそうではありません。きれいな字を書こうと手本をマネして書いてみても、なかなか手本通りには書けないという経験のある人もいるでしょう。

手本通りに書こうとする意識よりも、字を書くときの無意識の癖の方が強く出るからです。

例えば、角ばったきちんとした字は、几帳面だったり、生真面目な人に多い筆跡です。

逆に、杓子定規なことが嫌いで、インスピレーションで行動するような人は、角ばった字を書くのは苦手なはずです。なにか自分らしくない窮屈な感じがして、無意識にそのような字を書くのを避けるのです。堅苦しさよりも楽しさを求める人は、字も丸みを帯びています。

サイトで使われる文字のデザインやフォントにも、人の好みがあるように、筆跡にも好き嫌いがあるものです。

字の形が多少崩れていてもなめらかでリズミカルな字、大きく力強さを感じさせる字、柔らかく温かみのある字など、その人らしさが表れた字は、ただ上手なだけの字よりも印象に残るものです。

 

4.筆跡が変わると性格も変わる?

筆跡は、その人の今の心理状況を表します。そのため、年齢や様々な要因で字が変化することは珍しくありません。数年前の手帳の字と今の字を比べてみましょう。あまり変わらない人もいれば、変わっていると感じる人もいるでしょう。

会社での立場や地位が高くなるにつれ、それにふさわしい字になっていく人もいるでしょう。

以前は快活だったのに、今は自信が持てなくなり、字も弱弱しい印象になっている人もいるかもしれません。

では、筆跡を変えることで性格を変えることはできるでしょうか?

答えはYESです。

ただし、筆跡を変えた日からただちに性格が変わるわけではありません。

例えば、小さい字を書く人は、態度も控えめでおとなしい人です。大きい字を書く人は、のびのびとして行動的な人です。

では、小さい字を書く人が、意識的に大きい字を書いたらどうなるでしょう。

まず、いきなりのびのびと大きな字を書くのは難しいはずです。 書いてはみたものの、その字の大きさに何かしっくりこない、自分らしくないと感じたりします。 また、本人は大きく書いたつもりでも、客観的に見るとさほど大きくないという場合もあるでしょう。

大きい字を書く人が、意識的に小さい字を書く場合も同じようなことが言えます。これは字を書くという動作が、その人の行動傾向や心理状態と関係しているからです。

普段から周囲に遠慮せずに振る舞うような元気な人は、字を書く時も与えられたスペースを遠慮せずに使って字を書きます。 ですから字が大きくなるのです。

普段から控えめでおとなしい人は、自由に使えるスペースがあっても、それをすべて使ってしまうのは 気が引けると思ってしまい、小さい字になるのです。

しかし、意識して大きな字を書き続けるうち、 スペースを自由に使うことに慣れ、のびやかに大きな字を書けるようになった頃には、以前より行動的になっているはずです。

ただし、短所だと思っている面は長所にもなりうることが多いものです。漠然と「今の性格を変えればよくなるのでは」 と期待する前にどう変わりたいのか?なぜ変わりたいのか?を明確にすることも大事です。自分自身の長所短所をきちんと理解した上で 「変わらない」という選択肢も当然あってよいのです。